京都の歴史修学旅行レポート

京都神泉苑の歴史を修学旅行レポートにて提出致します。

神泉苑善女竜王社

神泉苑の鳥居
▲神泉苑の鳥居

神泉苑の歴史を修学旅行レポートにて。

こんにちは。
今回は神泉苑の歴史について記事にしました。

神泉苑(しんせんえん)は江戸幕府を設立した徳川家康が建てた二条城のすぐ側にあり、平安時代から存在するお寺になります。
神泉苑は池を備えた庭園があることで知られており、平安時代には現在の二条城の敷地も神泉苑の境内だったほど広大な庭園を要する場所でした。

現在は神泉苑よりも隣にある世界遺産に登録されている二条城のほうが圧倒的に知名度が高く、二条城は海外からの観光客や日本人観光客で毎日混雑する観光名所となっている一方で神泉苑を訪れる観光客はとても少ないです。

他県にお住まいの人で神泉苑の存在を知っている人はほとんどいないのではないでしょうか。
今回はそんな神泉苑の歴史を修学旅行レポートとして学校の担任の先生に提出するつもりで記事にしてみました。

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神泉苑北門
▲神泉苑北門

誰が神泉苑を建てのか?

神泉苑は日本の都を京都の平安京に遷した当時の天皇である桓武天皇によって建設されました。当時は現在の二条城が建っている土地にも美しい池と庭園が広がっていたと伝わっています。

当時は天皇や限られた貴族達のみが神泉苑に入ることが許されて、一般庶民は神泉苑に入ることが許されていない神聖な場所でした。

法成橋から善女龍王社
▲法成橋から善女竜王社を眺める

なぜ神泉苑は建てられたのか?

神泉苑は天皇や貴族達が美しい庭園で楽しむため、優雅な時間を過ごすために建設されました。

また当時は雨乞い(あまごい)を祈る場所として機能しました。
雨乞いとは雨が長い期間に降らないことで農作物が育たなかったり、水不足になるなど多くの国民の生活が苦しくなると、神様に対して雨が降りますように祈ることです。

科学や医療技術や天気予報が発達した現代に生きる私達の価値観では、雨が降るように神様に祈るなんて効果無いことがわかりますが、神様を信じる個人が祈るだけでなく国家規模で雨乞いの儀式が行われていました。

学校の教科書にも登場する空海(くうかい)という僧侶は、当時の天皇から雨乞いの依頼を頼まれて神泉苑で雨乞いの儀式を行い、儀式の最中に雨を降らせたという伝説が残っています。

神泉苑善女竜王社
▲善女竜王社

神泉苑では御霊会が行われていました。

御霊会(ごりょうえ)とは、世の中で病気や疫病が流行して大勢の人が亡くなると、疫病の流行を防止するために神様に対して疫病の流行が治まることを祈ることです。

またこの世に恨みを持って亡くなった人の祟りによって世の中が乱れると、恨みを持った人の怒りを鎮めるために祈る儀式のことです。
現代に生きる私達には理解できないことですが、当時は国家規模の行事として御霊会が行われていました。

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神泉苑北門から池を眺める
▲北門から池を眺める

神泉苑と空海

神泉苑は仏教の宗派としては真言宗に属するお寺になります。
真言宗と言えば、学校の歴史の教科書でも空海という僧侶が創設したことを習いました。
神泉苑は空海とゆかりのある場所として空海を信仰する人達が現在でも訪れる場所です。

平安時代において、空海と守敏(しゅびん)という僧侶のどちらが優れた僧侶であるかを争う出来事が神泉苑で起きました。
空海と守敏は当時ではどちらも実力を備えた有名な僧侶でしたが、しばらく雨が降らない期間が続いたことで農作物が育たず、食べ物が不足する事態になりました。

そこで当時の天皇や貴族達は有名な僧侶である空海と守敏に仏教の祈りの力によって雨を降らせてもらおうとお願いをしました。当時の二人はライバル関係にありました。

現代の感覚であれば、祈りだけで雨が降る訳がないことがわかりますが、当時は宇宙にロケットで人工衛星を飛ばして宇宙から地球の雲の動きを予測する現代の天気予報が存在するはずもなく、世の中の人は真剣に仏教や神様の力を信じていました。
法成橋
▲法成橋は源義経と奥さんである静御前が出会った場所として知られる。

空海と守敏

そして雨乞いの儀式の当日にまずは守敏から雨乞いの儀式を始めました。
すると魔法のように雨雲が発生して神泉苑には雨が降りました。

その次は空海の番となり雨乞いの儀式を始めますが、雨は降りませんでした。
空海は不思議に思いましたが、実は守敏が事前に空海が祈りを初めても雨雲が発生しないように雨の神様が通る洞窟を塞いでいたのでした。
しかし空海は守敏の作戦を即座に理解して、日本から遠くインドで水の神として祀られている善水龍王を神泉苑に呼び寄せては祈りを捧げます。
するとみるみる巨大な雨雲が空に現れて大雨が降りました。

守敏が振らせた雨は神泉苑の上空だけでしたが、空海は日本中に雨を降らせました。
この雨乞い対決により空海と守敏のどちらが優れた僧侶であるかが判明し、空海は天皇や貴族達から厚い信頼を得て、空海が設立した真言宗は大きく発展を遂げました。

神泉苑へのアクセス方法

神泉苑は二条城の目の前にあります。
そのため京都駅から神泉苑へはバスで二条城前で下車後に徒歩で行くか、市営地下鉄で二条城前で下車後に徒歩で向かうの良いと思います。
(バス:京都駅から二条城前(堀川御池駅)までは乗車時間:13分 乗車賃:230円
 地下鉄:京都駅から地下鉄烏丸線で烏丸御池駅まで行き、地下鉄東西線に乗り換えて二条城前駅下車。乗車時間:8分 乗車賃:260円)

他県にお住まいの人で神泉苑の存在を知っている人は少ないと思いますが、二条城は京都の中でも大人気の観光名所のため京都駅から二条城行きのバスはいつも満員です。。。
満員バスが苦痛の人は地下鉄で行くことをおススメします。
神泉苑北門から二条城
▲北門からは二条城の石垣が見えます。

また京都駅からJRで二条駅で降りた後に15分ほど歩いて神泉苑に行く方法もあります。
歩くことが苦にならない人はこの行き方でも問題ないと思います。