京都の歴史修学旅行レポート

下鴨神社の歴史の修学旅行レポート|賀茂神社から分かれた神社

下鴨神社楼門

下鴨神社舞殿
▲舞殿

下鴨神社の歴史|修学旅行レポート

今回は京都の下鴨神社の歴史について。

下鴨神社(しもがも神社)は京都を代表する神社の1つ。
世界遺産にも登録されています。

下鴨神社の歴史

①賀茂氏が建てた
②奈良時代には存在してた
③元々は上賀茂神社と一体
④国家鎮護の神社として発展
⑤縄文時代から続く糺の森

下鴨神社楼門
▲楼門

誰が下鴨神社を建てた?

下鴨神社は賀茂氏と呼ばれる一族によって神社の原形が造られました。
賀茂氏は下鴨神社の北にある上賀茂神社(かみがも神社)も含めた地域を支配していた豪族です。

まだ都が平安京に遷都する前から賀茂氏はこの地域を支配していたと言われており。
下鴨神社と上賀茂神社はこの地域を根づいた神社として古い歴史があります。

賀茂氏は日本神話にも登場しており。
今の天皇の祖先達の側近として活躍したと考えられています。

下鴨神社の楼門
▲緑に囲まれた境内

いつ下鴨神社は建てられた?

下鴨神社がいつからこの地にあるのか?
はっきりしたことは記録が残っていないので不明ですが。
続日本書記には698年に賀茂神社の祭に大勢の人が集まっていると記載されています。

つまり都が奈良の藤原京の頃には存在していたと考えられていますが。
実際にはもっと大昔から存在しています。

下鴨神社中門
▲本殿前

下鴨神社と上賀茂神社は元々1つの神社

先ほど登場した続日本書記には賀茂神社と記載されていたのは。
下鴨神社と上賀茂神社は元々は賀茂神社という1つの神社だったからでして。

当時の朝廷によって2つに分断されて下鴨神社と上賀茂神社ができた歴史があります。
理由は当時の朝廷が賀茂神社の勢力が強くなり過ぎて、国家反乱を企てることを恐れて力を削ぐためだったと言われています。

本当に賀茂氏が国家反乱を企てるかは不明ですが。
現在も続く下鴨神社の流鏑馬神事や上賀茂神社の賀茂競馬のような。
多くの人が集まって馬に乗って弓矢の腕前を競うことは当時から行われており。

朝廷が不安視したと言われています。
豊臣秀吉の刀狩令ではありませんが、武力を予め排除することを朝廷が狙ったと考えられています。

下鴨神社楼門
▲糺の森と楼門

都が京都に遷ってからは鎮護国家の役目

桓武天皇によって都が平安京に遷ると上賀茂神社と下鴨神社の立場はガラッと変わります。

国家の守り神として一気に格が上がります。
皇室が祀る伊勢神宮に匹敵するくらいの地位になりまして。
皇室からも高待遇を受けます。

続日本書記には賀茂大神社との記載があり。
伊勢神宮にしか使われてない「大」が使用されます。
賀茂氏の守り神としての神社から国家の守り神として立場が変わました。

下鴨神社舞殿
▲舞殿

上賀茂神社と下鴨神社は親子関係

下鴨神社は正式名称を賀茂御祖神社(かものみおや神社)と呼び、上賀茂神社の正式名称は賀茂別雷神社(かもわけいかづち神社)と呼びます。

下鴨神社の正式名称に御祖(みおや)とあるように下鴨神社で祀られている建角身命(たけつぬみのみこと)と玉依姫(たまよりひめ)は上賀茂神社で祀られている別雷の祖父と母親に当たります。
つまりそれぞれの神社で祀られている神様は親子関係を持つ深い繋がりがあります。

ちなみに桓武天皇が都を京都の平安京へ遷すことを決断した際には、鴨一族が京都の土地を薦めたとも言われています。今の京都があるのは鴨氏のおかげかもしれません。

下鴨神社糺の森
▲糺の森

縄文時代から続く糺の森

下鴨神社の境内には糺の森(ただすの森)と呼ばれる森があります。
糺の森は縄文時代と変わらない植生を保つ貴重な森でして、私個人的にも糺の森を散歩すると気分がスッキリできる好きな場所でもあります。(^^♪

現在では下鴨神社の近くまで住宅地が広がっていますが、大昔のこの辺りには広大な森林が広がっていました。
時代を経るにつれて土地開発が進み住宅地やゴルフ場が建設されておりますが、下鴨神社の境内だけに大昔と変らない森が保存されています。
糺の森風景
▲糺の森から参道を望む

糺の森は気分転換に最適

そのため下鴨神社の境内は糺の森に囲まれているおかげで古代の空気を感じることができる貴重な森となっています。近所の方が深呼吸している光景もよく見かけます。

下鴨神社に訪れる多くの観光客の方は世界遺産だからとか、良縁の効果があるパワースポットだからと訪れる人が多いのではないかと思いますが、是非とも下鴨神社を訪れる際は縄文時代から変わらない森の空気を感じて頂きたいと思います。

下鴨神社へのアクセス方法

京都駅からJRで宇治・奈良行き電車に乗り東福寺駅で京阪電車に乗り換えます。その後は京阪電車で出町柳駅まで行きまして、出町柳駅から徒歩5分ほどで下鴨神社に到着です。

京都駅から東福寺駅までは1駅。乗車時間3分。乗車賃140円。
東福寺駅から出町柳駅までは6駅。乗車時間15分。乗車賃270円。

または京都駅から市営地下鉄に乗り今出川駅で降りた後、徒歩15分ほどで下鴨神社に到着することもできます。この場合は今出川駅にある京都御所も一緒に巡ることをおススメ。
下鴨神社を見終わった後に京都御所まで行くのも良いかと思います。
鴨川から下鴨神社を望む
▲鴨川から下鴨神社を望む 橋の向こうの盛り上がった森の中にあります。

バス移動が好きな方は京都駅前のバスターミナルから下鴨神社行きのバスで向かいましょう。
私はせっかくの休日まで渋滞や満員バスに巻き込まれたくないので、京都でバスには極力乗らない派です。(^^;)