▲本殿
平等院鳳凰堂の歴史を修学旅行レポート。
今回は京都にある平等院鳳凰堂の歴史について記事にしました。
10円玉に描かれている平等院鳳凰堂。
京都市のお隣、宇治市にある世界文化遺産です。
①元々は別荘
②藤原道長が引き継ぎ。
③息子の頼通が建てた。
④死後の世界、極楽浄土
▲本堂
平等院鳳凰堂は藤原頼通が建てた。
平等院鳳凰堂は藤原頼通によって建てられました。
藤原頼通は藤原道長の息子。
藤原頼通は元々は貴族の別荘だった建物を改修して。
お寺である平等院鳳凰堂を建てました。
京都には多くのお寺がありますが。
平等院は中でも特別な雰囲気♪
平安時代の人達が思い描く極楽浄土の一端を感じます。
▲宇治川
元々は貴族の別荘
平等院は元々はお寺ではなく。
貴族の別荘でした。
別荘を建てた貴族は源融。
嵯峨天皇の息子であり、源氏物語の光源氏のモデルと言われる人です。
※光源氏のモデルは複数人いると言われています。
天皇の息子ということもありお金持ちだった源融。
平等院だけでなく京都市内にも別荘跡が残っており。
当時の貴族の優雅な暮らしが伺えます。
▲混雑します。
藤原道長や頼通が手に入れた権力
どうやって藤原頼通はお金持ちになったのか?
それは父親である藤原道長のおかげ。
藤原道長は自分の娘を天皇の奥さんにすることで権力を手にします。
天皇と娘の間に生まれた子供が天皇になった時。
そこから道長の思い通りに世界が動き出しました。
天皇のおじいちゃんという立場を利用して。
自分の懐にお金も流れてくるし。
政治も思い通りに指揮できました。
ついでに豪華なお寺も建てたりできたのです。
そして道長の背中を見て育った息子の藤原頼通によって平等院鳳凰堂は建てられました。
当時の国民から徴収した税金を使って現代まで残る文化遺産が完成したのです。
▲本堂の屋根には黄金の鳳凰
なぜ平等院を建てたのか。
平等院は頼通が死後に極楽に行くことを願って建てられました。
現代では誰も信じないですが。
当時の社会では人は死後に極楽か地獄へ行くと真剣に考えられていました。
そして極楽に行く方法の1つに。
お金や財産をお寺に寄付する方法がありました。
寄付する金額は多ければ多いほど良いと考えられていました。
そのため藤原道長や頼通のような貴族によって立派なお寺が建てられました。
道長も法成寺など数多くの豪華なお寺を建てましたが。
残念ながら火災や戦争によって現在は残っていません。
しかし平等院鳳凰堂の本殿は奇跡的に現在も残っていまして。
当時の人達が極楽世界をどのように信じていたかを伝える貴重な文化遺産となっています。
▲池から本堂
貴族が憧れる極楽世界を表現する境内
実際に平等院鳳凰堂を目の前にすると、藤原頼通や当時の人達が極楽世界をどんな景色の広がる世界と考えていたのかを感じることができると思います。
京都にはたくさんの美しいお寺がありますが、平等院ほどに極楽を表現したお寺はありません。
左右対称に広げた回廊、真っ赤に彩られた建物、屋根の上には黄金の鳳凰像、そして本堂の目の前には平等院が反射して映るように配置された池が佇んでいます。
平等院は建物が東を向いていまして、朝日を浴びるように設計されています。
平等院は山号が朝日山と呼ばれるのが偶然なのか、早朝に朝日が昇ってくると、ゆっくりと屋根の上に立つ黄金の鳳凰像から光り輝き、段々と屋根から池に向かって順番に朝日で照らされていきます。
そして池も含めて境内全体に朝日が降り注ぐと、平等院鳳凰堂が光輝いて極楽世界にいるかのように感じことができるように設計されています。
その光景はまさに当時の人達が想像する極楽世界を表現しているのです。
頼通は自分の持つ財産(国民から徴収した税金)を使って自分や貴族だけが死んだら美しい極楽世界に行けるように、極楽世界に思いをはせるために平等院鳳凰堂を建築したのです。
▲平等院ミュージアム
平等院鳳凰堂は一部のお金持ちだけが極楽に行くために建てられた。
鎌倉時代になると浄土宗を開いた法然や浄土真宗の親鸞がお金持ちでなくても誰もが「南無阿弥陀仏」と口で唱えたり、心の中で唱えれば極楽に行くことができるという教えを広めたことで仏教が庶民にも広がりましたが、平安時代には仏教と接することができる人は一部の人に限られていました。
そのため藤原氏などの一部のお金持ちだけが極楽に行くことを願い、庶民から徴収した税金で豪華なお寺を建てました。
平等院は庶民のことはほったらかしにして貴族達が自分のことだけを考えていた当時の社会の姿を映し出す文化遺産でもあるのです。
果たして道長と頼通は無事に極楽に行くことができたのでしょうか?
それは誰にもわからない。
宇治平等院鳳凰堂へのアクセス方法
京都都からJRで宇治駅まで行くと、駅から徒歩10分。
想像以上にアクセスはしやすいです。
平等院を見終わったら近くに世界遺産の宇治上神社や、宇治と言えば宇治茶ですのでお見上げに茶葉を買ったり、抹茶を飲んでいくのも良いです。
帰りは京阪電車にのって伏見稲荷駅で降りると千本鳥居で有名な伏見稲荷大社に行くこともできますし、伏見稲荷を見終わった後は祇園四条駅まで行けば京都一の繁華街でお買い物や食事をすることができます。
もし体力と時間があれば清水寺まで行くことができますので、京都市外だからと知って訪れないのは損だと思います。