京都の歴史修学旅行レポート

京都城南宮の歴史を修学旅行レポートにて提出致します。

城南宮舞殿

城南宮石碑
▲城南宮の石碑

城南宮の歴史を修学旅行レポートにて。

こんにちは。
今回は城南宮の歴史について記事にしました。

城南宮(じょうなんぐう)は京都市の南端にある神社なのですが、他県にお住まいの人で城南宮の存在を知っている人は少ないのではないでしょうか?

城南宮は794年に日本の都が京都へ遷ると共に創建された神社であり、約1200年の歴史を持つ京都でも古い神社です。
城南宮の歴史の長さを知ると、もっと観光地として有名になってもいいのにと思ったりするのですが、京都には他にも多くの観光名所があるために存在感が薄くなっている気がします。(^^;)

そこで今回は京都の城南宮の歴史について修学旅行レポートを学校の担任の先生に提出つもりで記事にしてみました。

城南宮の鳥居
▲城南宮の鳥居

誰が何のために城南宮を建てのか?

城南宮は794年に日本の都となった平安京の安泰を願うために建てられました。
当時は科学や医療技術が進んだ現代と違って神様や仏様の存在を信じていた社会でした。そのため人々が安全に平和な生活を送ることができるのも神様が見守ってくれているからと考えられていました。

当時の政府は奈良の平城京から新しく日本の都を京都の平安京に遷すので、新しい都を神様の力で守って貰うための神社を平安京の東西南北の方向に建設します。
そしてその南側に建設された神社こそが城南宮になります。

ちなみに北側は世界遺産に登録されている上賀茂神社、東側は清水寺近くにある八坂神社、西側は日本酒の神様として知られる松尾大社となっていますが、城南宮はこの中でも少し影が薄いかもしれませんね。。。(^^;)

白河天皇陵
▲白河天皇のお墓 城南宮から歩いて5分の場所にあります。

白河天皇や鳥羽天皇ともゆかりのある土地

城南宮のあるエリアは平安時代には大きな池(巨椋池)が広がっており、天皇や貴族たちが訪れて船遊びをしたりと優雅な時間を楽しむ別荘地として発展していきました。

学校の歴史の授業でも習った院政(いんせい)を実施した白河天皇や白河天皇の孫である鳥羽天皇は城南宮の辺りで生活をしながら院政を実施しました。そのため城南宮の近くには白河・鳥羽上皇のお墓があり、当時の天皇や貴族達とも繋がりの深いエリアであることが伺えます。
鳥羽離宮跡
▲鳥羽天皇が暮らした離宮の跡地はグランドになっていました。

巨椋池(おぐら池)は1933年に埋め立てられたことから現在はその姿を見ることはできません。また城南宮の辺りは幹線道路や高速道路が通っており、当時の優雅さを微塵も感じることができないことが少し残念です。

城南宮本殿
▲城南宮本殿 は現在修復中で平成30年秋頃に公開予定。

後鳥羽上皇や鳥羽・伏見の戦いとのゆかり。

城南宮は京都の中心部から少し離れていることから古くから戦の始まりとなった場所でもありました。

鎌倉時代に承久の乱(じょうきゅうの乱)と呼ばれる、当時の天皇だった後鳥羽上皇(ごとばじょうこう)が鎌倉幕府に対して戦争を起こした際に城南宮に後鳥羽上皇側の武士が集結して鎌倉へと出陣していきました。
城南宮鳥羽伏見の戦い開戦の地
▲鳥羽伏見の戦いの開戦の地

鳥羽伏見の戦い開戦の地

また江戸幕府が倒れることとなった戊申戦争(ぼしん戦争)では、江戸幕府軍と明治新政府軍が最初に戦った鳥羽伏見の戦いで活躍した新政府軍が城南宮から出陣したことでも知られています。

城南宮に陣取っていた薩摩藩を中心とした新政府軍から幕府軍に対して大砲が撃ち込まれたことから、鳥羽伏見の戦いの開戦地でもあります。
薩摩藩伏見屋敷見取図

▲寺田屋事件で襲撃された坂本龍馬が運び込まれた。

薩摩藩伏見屋敷見取図が一般公開中

また最近では幕末において坂本龍馬が寺田屋で幕府側の刺客から襲撃された寺田屋事件の際に負傷した龍馬が治療のために運び込まれた薩摩藩伏見屋敷の見取り図が発見されたことから一般公開されております。

スポンサードリンク

城南宮駐車場で車のお祓い
▲城南宮駐車場で車のお祓い

車のお祓い

城南宮は交通安全のご利益があることでも知られており、車のお祓いをするなら城南宮に行けば良いとも言われています。

私が城南宮を訪れた時には丁度、夏越しの祓えの時期だったこともあり城南宮の駐車場には巨大な茅の輪が設置されていました。
初めて車向けの大きな茅の輪を見たのですが、何だか滑稽な風景でした。笑
城南宮夏越の祓え
▲夏越しの祓え

期間中は無料でお祓いもして頂けるので、是非車で京都を訪れる際は京都南インターからすぐ近くにある城南宮でお祓いをしていくのも京都観光らしくて良いかもしれませんね。

城南宮門前のおせき餅暖簾
▲おせき餅の店構え
ショーケースおせき餅
▲店内

城南宮門前のおせき餅

城南宮の前にはおせき餅で知られる和菓子屋さんがあります。
柔らかいお餅に餡をのせた和菓子がおせき餅です。伊勢のお土産で有名な赤福に近いですが、赤福のお餅よりもサラッとした舌触りと、より繊細な柔らかさを感じる、全体として品のある感じで美味しかったです。
おせき餅2個入り
▲おせき餅 2個入り 美味しそうに写真が撮れず申し訳ありません。(^^;)

家の近くにあれば頻繁に買いに来たいと思いましたが、城南宮は電車の最寄り駅が無く、車で京都観光をする場合でないと訪れるのは難しい場所なので、デパートなどで販売して頂けると有り難いと思いました。(^^;)

城南宮へのアクセス方法

京都駅から城南宮へは近鉄電車で竹田駅で下車後、徒歩20分程で到着です。また京都駅から市バスの19系統に乗り城南宮で降ります。(1時間に1本運行。)

城南宮の周辺に観光名所が無いので、一緒に多くの観光名所を巡りたい場合は城南宮を選ぶと大きく時間をロスするのでおススメできません。院政に興味があるとか、幕末の鳥羽伏見の戦いに興味があるなど、城南宮に参拝する目的が特に無い人は他の場所を巡ると良いと思います。
城南宮から見える京セラ本社
▲城南宮からは京セラ本社が見える。 京都を代表する売上高1兆円規模の大企業だ。