京都の歴史修学旅行レポート

京都松尾大社の歴史を修学旅行レポートとして提出します。

松尾大社亀の井

松尾大社本殿
▲松尾大社本殿

松尾大社の歴史を修学旅行レポートとして。

こんにちは。
今回は京都の松尾大社(まつのおたいしゃ)の歴史について記事にしました。

松尾大社は京都にある神社の中で最も古いとも言われている歴史ある神社になりますが、他県にお住まいの方で松尾大社の名前をご存知の方は少ないのではないでしょうか?

松尾大社は観光名所の嵐山からほど近くにあり、どんな願いも一つだけ叶えてくれることで有名な鈴虫寺や、Apple創業者のスティーブジョブスがその美しさを絶賛した苔寺も同じエリアにあります。
しかし観光客の皆様は鈴虫寺や苔寺や嵐山観光はするものの、松尾大社の存在を知ることなく京都観光を済ませてしまうことが多いと思います。

でもせっかく松尾大社の近くを訪れたのなら松尾大社にも足を運んで欲しい!世界遺産に登録される上賀茂神社や下鴨神社と並ぶ京都最古の神社にも是非。

そこで今回は松尾大社の歴史について修学旅行レポートを担任の先生に提出するつもりで記事にしてみました。

松尾大社の楼門
▲松尾大社の楼門

誰が松尾大社を建てたのか?

松尾大社は都が京都の平安京に遷る前からこの土地に存在していました。元々この土地で暮らしていた人達が松尾大社の原形となる施設を造っていたところに、5世紀頃に秦氏(はたし)と呼ばれる中国大陸から海を渡って日本に移住してきた一族によって神社の建物が建設されました。

秦氏は中国の先進技術や知識を持っていたことから松尾大社のあるエリアや嵐山エリア、太秦映画村のある太秦(うずまさ)エリアの土地開発を行って川の防波堤や田畑の開墾など都が京都に遷る前から京都の土地を開発していました。

ちなみに鳥居が永遠に続くかのような光景を持つ千本鳥居のある伏見稲荷大社も秦氏によって建てられたと言われており、京都の土地を古くから発展させてきた一族です。
松尾大社境内
▲松尾大社の境内

何のために建設したのか?

秦氏は5世紀頃に中国大陸から朝鮮半島南部を経由して日本に移住してきた一族と言われています。
当時の社会は日本よりも朝鮮半島や中国大陸のほうが圧倒的に文化や技術が発展していたこともあり、秦氏の知識は日本の朝廷にとって大変貴重なものであり、朝廷も秦氏のことを手厚く保護しました。

秦氏は松尾大社のあるエリアに住むことを朝廷から許され、嵐山や太秦エリアの土地開発をします。そして先進的な知識によって川や沼地を整備することで、人々が生活できる環境を整えていきました。

さらに土地開発をするだけでなく、元々このエリアで生活していた人達が祀ってきたその土地の神様を信仰する文化や習慣を破壊することなく、秦氏もその文化を受け継いでその土地の神様を祀り、文化に溶け込むことを選びました。
松尾大社鳥居
▲松尾大社の鳥居

秦氏のおかげで京都は生まれたのか!?

当時の日本人は自然の中に神様が存在し、神様のおかげで自分達が豊かな農作物を収穫することができると考えていたことから、その土地に住む人々毎で土地に住む神様を祀る文化を持ち、神社へと発展していきます。

実際に松尾大社には磐座(いわざ)と呼ばれる神様が宿ると考えられていた巨大な岩が祀られており、古代の人達が自然を敬っていた心に触れることができます。
松尾大社磐座
▲境内の奥にある磐座への入口

秦氏の協調性

そして秦氏は元々この土地に根付いていた文化を壊すことなく、自分達もその土地の神様を祀りながら松尾大社を発展させていくことで、元々この土地で生活していた人々とも協調して生活することを選びました。

世界遺産にも登録されている上賀茂神社や下鴨神社を建てた鴨氏(かも氏)とも協調したことで、後に平安京遷都を桓武天皇が決心することに大きな影響を与えたとも言われています。

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松尾大社奉納酒
▲奉納されている日本酒

なぜ松尾大社はお酒の神様と呼ばれているのか?

松尾大社は日本酒の神様としても信仰されています。毎年「酒-1グランプリ」という全国から酒蔵が集まる日本酒イベントが開催されています。
なぜ日本酒の神様と呼ばれているかというと、秦氏は多くの先進技術や知識を日本にもたらす中でお酒の醸造技術にも長けていました。

日本酒は古来から日本で製造されていましたが、秦氏はより効率的にお酒を造る技術を日本に伝えました。そのおかげで当時から秦氏が作る日本酒は美味しいことで有名となり、特に室町時代以降に松尾大社は秦氏と関係が深いことから日本酒の神様として信仰されるようになりました。

2017年度は4月8日(土)に開催されたそうで、一度は参加してみたいです。私の場合は酔っぱらうこと必須なので、京都旅行ついでにホテルも予約して参加です。(^^;)
松尾大社の相生の松
▲相生の松

おまけ:恋愛成就の相生の松

松尾大社の境内には相生の松と呼ばれる「恋愛成就」のご利益があることで知られる松の木があります。
一つの根から2本の松が生えている珍しい木ということで縁結びの力を持ち恋愛成就が叶うと言われています。

現在は樹齢約350年の寿命を終えた根元の部分だけが残っている状態ですが、今でも恋愛パワースポットとして知られています。

松尾大社へのアクセス方法

京都駅から市営地下鉄に乗って四条駅で降りた後、阪急電車に乗り換えて松尾大社駅で降ります。
京都駅から四条駅までは2駅。乗車時間3分。乗車賃210円。
烏丸駅から松尾大社駅までは途中の桂駅で嵐山線に乗り換えが必要です。乗車時間15分。乗車賃220円で行くことができます。